一番近くに君が居る



突然の事に状況がまったく把握出来ない長田は、次の言葉が繋がらない。そんな彼の様子などココはお構い無しで、長田が足を止めたのを確認するとすぐに直哉へと向き直った。


「てことで、な、直哉!だから大丈夫!そっち行ってきな!」

「はぁ⁈ いや、俺は別に向こうに行く気は、」

「いーから!また連絡するから!ね?じゃあね!」


「行こ!長田君!」と、ココは人の波をぬって長田とかいう男の手を取って…手を取って⁈


「お、おいココっ‼︎ 」


慌てて後を追おうとした直哉だが、あまりの人の多さに小さなココのようには上手く抜ける事が出来ず、そのまま流れるように自分から離れて行くココ達をついには見失ってしまった。