一番近くに君が居る


「あ!チョコバナナ!これ大好き!」

「あー、なんか祭って感じするよな」

「…これは一つ食べてもいい?」

「…あ、当たり前だろ!」


「わーい!」と喜ぶココに、あぁ、結局ココが可愛い…と、ココに見えない所で項垂れる直哉。

今日はいつもより一段と可愛い。この人混みでも見失わ無いと言い切れるくらいに、何故か直哉の目にはココだけが違って見える。明るく見えるのだ。光ってる…というのは大袈裟だけれど、他と違うのは本当の事実。

「直哉一口食べる?」そう言って差し出されたチョコバナナを一口かじりながら、直哉はこのままでもいいのかな…なんて思った。このままが一番幸せなのかもしれない、と。


しかしそんな気持ちを抱いた事すら忘れてしまう出来事が、この後起こってしまう。