そしてそんな異様な雰囲気の中続けられた部活動もようやく終わりの時間を迎え、一人部室へ向かう直哉。

皆が可笑しい、なんて事は、頭の中がココの事で一杯になっている直哉にはもちろん気づくことの無い事で…直哉は兎に角早く、この不安を取り除きたかった。


…正直、ココが自分以外の誰かを好きになる事なんてまったく想像してなかった。そんな自分に今更笑える。笑えるっつーか、笑うしかねぇ。
そりゃあそうだ。ココだってもうそんな事を言い出しても可笑しくねぇはずだ。クラスが変わった。新しい出会いがあった。俺が傍に居ねぇとなったら、何かが起こっても可笑しくねぇ。

そこで現れた佐久間の野郎か…!

いやいや、でもまだ本人にハッキリ確認した訳じゃない!と、直哉は思わず首をブンブン横に振る。つーか、だとしても俺が避けられる意味が分からねぇ!