一番近くに君が居る



「…で、何だよ話って。何があったんだよ」


教室の前ではあれだけの勢いがあったココ。しかし校舎を出た瞬間に何やら動きに力強さがなくなってしまい、そのままトボトボと歩き出したはいいが一向に話し出すそぶりをココは見せてこない。

そんな彼女に業を煮やし、翔は思わず自ら口を開いたのだが、ココはその問いに頷いてみせたもののまだ口を開こうとしなかった。


「どうした?随分な態度だったじゃねぇか」

「…?」

「牧だよ牧。そのせいでオレは今日恐ろしく疲れたんだからな」


直哉の名前を出した瞬間、ココがギクリと反応を示す。
そんなココを見てやっぱり牧との間で何かあるんじゃねぇかと翔は確信した。