一番近くに君が居る


ココは翔を見つけると視線を翔にピタリと合わせたまま固定する。まるで他のモノを入れないようにするかのように。


「あ、あのさ!今日一緒に帰るよね?帰れるよね?絶対帰ろうね!話したい事があるの!」


その勢いに押されながらも、「お、おう。分かった」と翔が返事をするのを確認すると、ココは「絶対ねー!」と、勢いよく走り去って行った。用が済んだため早くこの場から立ち去りたいと、そんな思いが伝わってくる。

しかも「あ、ゴメン長田君大丈夫⁈ 」なんて声も聞こえてくる。きっとあのまま前も確認せず人にぶつかったのだろう。その様子から翔は、もうすっかり昨日のココが想像もつかなかった。

…が、しかし。そんな事よりも何よりも、大変な事が今のやり取りの間で起こっている事に翔ももちろん気づいていた。


「……な、何があったんだよ、おまえとココ」