zinma Ⅲ





プラチナ色のやわらかいくせ毛が、こぼれる。


現れた異常な美しさのその顔が、ゆっくりと笑う。





「はじめまして、ドープ・ドルーシュ元帥。

この力、ご存知ですね?」



ついにドープが腰を抜かし、床に尻餅をつく。



「お、お前まさか……っ!
ルミナ族なのか…?!」



それを馬鹿にするように青年は笑い、ドープの顔を覗き込むようにしゃがむ。


「はは、何を慌てているんです?

ルミナ族に怨まれるようなことを、あなたはしているんですか?」


それにドープが今にも泣き叫びそうに顔を歪める。



「カリア・サン。ファギヌ・サン。

彼らの名前も、知っていると?」


それにそれまで呆然としていたダグラスがやっと反応する。



「彼らをあの日、戦場へ向かわせたのは、あなたですね?」



青年の言葉に、ドープはもう恐れるように口をぱくぱくと動かすだけだった。


青年は威圧感のある声で続ける。



「あなたは、彼らを恨んでいたのでしょう?

あのころあなたはすでに軍の王都支部の大佐になっていた。

まだあのころはあなたは20代。

その若さで大佐まで登りつめるには、並々ならぬ努力があったはず。

しかしある日現れたルミナ族の2人は別格の強さを持っていた。

魔術ならまだしも、彼らは体術でもあなたよりも強かった。

それが、許せなかった?」



するとドープは青年をひどく嫌悪したような顔で睨む。



「……奴らは汚い血だ…っ。

我々キニエラ族に負けた死にぞこないの一族なんだ!

そいつらが……あんな力を持っていながら無抵抗で連行されて来たんだぞ?

馬鹿にするのもたいがいに………」



「だから彼らを、妊娠して身が重かったカリアを、あなたは戦場へ向かわせたんですか?」


ドープの言葉を遮って青年が言う。


「なっ…………。」

ダグラスが思わず声をあげる。



妊娠していたカリアを………?

そんなの、あまりに……