私は、裏庭に回って、




自分の部屋へ入った。




真珠のアクセサリーを外し、黒いワンピースから




普段のスカート姿へと、着替える。





部屋を出ると、夏子さんが、待ち構えていた。



「美緒宛の葉書が届いておりましたよ。」



渡された葉書は、正也からのものだった。



高校を卒業してから、正也は家を出て、



好きな人と一緒に、東京で暮らしている。



時々こうやって、葉書や手紙なんかをくれることがあった。。



女の子みたいにマメな人・・



あ・・心は・・女か・・




「美緒様、少し休まれてはいかがですか?」




「ありがとう。でもセイラがお腹をすかせてるから。」





「そうですか。。

では、主人に送らせますので、どうぞ、お気をつけて。」




「はい。」




セイラを連れて、黒塗りの車に乗り込んだ。




行き先は沢山病院。。




「いってらっしゃいませ。」



金村さんがドアを開けてくれる。




「いってきま~す。」




セイラの元気な声に誰もが笑顔にさせられた。