朝からハルキさんの笑顔が頭から離れない優子。
寝不足のはずなのに、ベッドに転がっても彼のことばかり考えてしまって昼寝もできない。


(ハルキさん…素敵な人だったな…彼女いるのかな…あっ…年齢聞くの忘れちゃった…また会いたいな…って…お隣さんだから会えなくはないよね…)


『優子~!お母さん、夜勤だから行くわね~!夕飯の準備よろしく!お父さん7時には帰るらしいから~!』


玄関先から母が叫ぶ。


(もうそんな時間か…)


時刻は午後4時。
看護士をしている優子の母は定期的に夜勤がある。
そんな時は優子が夕飯の準備をする。


『はぁ~い。行ってらっしゃ~い。』


優子は返事をすると、だるそうにベッドから起き上がる。