「そりゃあね、行きたかったよ。都会にも憧れてたし、何より瑠璃姉の近くに居たかったからね」 応えはわかっていたことだけど、どうしても胸がチクリと痛む。 痛むとわかっていても、なぜか知りたい。 「でも俺には、瑠璃姉の隣で彼女を支えるなんて力はないの。そんな大役、俺には勤まらない」 「そんな…初めから諦めちゃうなんて、もったいないです」 「アハハ確かに男らしくないよなぁ…でも、おれは決めたんだ」 居間を通り抜けたそよ風に、皐月が目を細めた。