さくらの周りにだけ、ガラの悪い連中がたくさんいる。
俺にガン飛ばしてる輩もいて、腹が立つ。
「いつもこんななのか?」
ギロ。
ガン飛ばしてやがる他校のヤツを睨み返すとすごすご柱の陰にと引っ込んだ。
「中学三年生の時に痴漢に遇ってからずっとこんな感じなんです」
申し訳なさそうに眉尻を下げる。
「さくらちゃん、可愛いからね」
「すっごい良い匂いするし」
玉木たちも周りを牽制しながらさくらに話しかけた。
「さくらちゃんは一緒に登校する子いないの?」
「!」
あっ、バカヤロ。
鍵谷の余計な一言に敏感にさくらが反応を示した。
「前は一緒に歩いていたんですが…」
その友達はさくらをひとりにして逃げたわけだ。



