「ああ、もう!わたしみんなにバカにされてるんですねっ」
ぷうっ。赤くなってた頬を膨らませて拗ねたさくらは俺の抱いていた嫌いな女の想像を見事にぶち壊した。
「さくらは変わってるな」
素直に感想を述べると
、
「わたし変わってますか?血液型がB型なんでやっぱりみんなと変わってるのかもしれませんね」
「ぶはっ」「今度は血液型かい」
ふたりの笑いの中心にいるさくらはキョトンとしていた。
「さくらはさくらだからそれでいいんじゃね?」
俺の頭の中で描いている女のイメージと後ろを歩くさくらはまるで違う。
直球で体当たりしてくるさくらに対して、警戒心の強い俺がまるっきり警戒心が起きない。
「玲央さんはわたしを嫌いじゃないんですか?」
「なんでそんなこと聞くんだ?」
逆に聞いたら、
だって。すっごい嫌そうにしてたから。
「そんなに嫌そうにしてたか?」



