『若恋』玲央の初恋【完】


「わたし玲央さんが好きだけど告白なんてできません!」



ぎょっ。

十分に告白なんだけど。



「ぎゃははは」「さくらちゃんそれってやっぱ告白じゃんか」

ふたりはもうすっかり涙目で笑いが止まらない。



「あ!ヤダ!違うんです。好きだけど告白する勇気がなくてですね。手紙も書いたんですけど渡すこともできなかったんです!」



ぎょっぎょっ。

ラブレターまで書いたんかい。それも誰も何にも聞いてないのに自分で自爆しちょる。


「ぶははは」「て、手紙書いたの?レオに?」

ひーっひっひ。

ふたりが転げる中、
さくらが一生懸命に訂正しようとすればするほど墓穴を掘る。



こんなドジな天然なんて見たことねえ。

本人目の前にして何度も告白なんて笑える。

呆れるのを通り越して逆にかわいい。