青春途上中〈3〉

伊崎が苛ついてしまうが、普段、滅多に俺を触ろうとしない松橋が、こんな時だけ無意識に触ってくれるだけで苛つきも治まる。

「絆創膏は、いらねぇ?」

「いらねぇ」

「じゃあ、消毒だけするな」

手が俺から離れていくのが嫌で腕を掴んでやった。

「なっ!離せ!!」

さっきまで平気な顔してたくせに今じゃあ、顔真っ赤じゃねぇか。

可愛すぎるだろう。