わかってる。
わかってた事だ。

「ちょっと何あれ!
うちの茉莉ちゃんがいるってのに!」

祥太の声にハッと意識が戻る。窓の外にいる伊崎と知らない女がキスをしているのを見てしまった。

祥太達には気付いて欲しくないと思った矢先…すでに遅かった。

「血祭り決定っすね」

祥太は携帯を取り出し仲間を呼ぼうとしている。

「二人共、落ち着けって」