「…ごめん」

篠原は新しい煙草に火を点けた。

「お前が無事ならいい」

いつも止めてくれるのは篠原だ。初めて止めてくれたのも篠原だった。

ポロポロと涙を流して抱き締めていた。

「俺が泣かしたみたいになってねぇか?大丈夫か?」

拒否する事もなく篠原は松橋の頭を撫でた。

「…ありがとう」