「おい、ブス」

誰もが松橋をチラッと見て目を逸らす中、金髪の男が立っていた。

「名前さえも覚えられねぇバカなのか?」

「ブスで充分だろうが」

口の端を歪ませてニヤと笑った。

人の気持ちもしらないで私が傷付いていないとでも思ってねぇのか。

「ゴムは、どうした?」

「無くした」

いつものように朝からしていこうと思ったのに何処探しても見つからなかった。