「変な期待とか持たせないように、自分を悪者にして…」 ……なんで、この子には分かったんだろう? そうだ…、期待させないようにするには、ああ言うしかないだろう? それが、どうしてこの子には分かったんだろう? 「あなたは…、優しかったと思いますっ!!」 俺は、この時思ったんだ。 この子は違うって。 他の女とは違うって。 だから、 「ありがとう…」 と、俺は言った。 ―――… それから 俺たちは仲良くなった。