……どうしよう…っ…!

とりあえず、逃げなきゃ!



「あ、逃げるな日和!」

「ごめんなさいムリです!」



あれだ!

みっちゃんを恨みながら、見つけた隠れ家は丸い半球に穴が開いた遊具。



だけど、すぐに礼生くんの、砂場を踏みしめる足音がした。



「……っ…、来ないでっ!」

「なんで?」



真っ暗な中から、昨日みたいな夕日がまぁるく切り取られて見えた。

あー、昨日、もし礼生くんが追いかけてきてたら、こんなだったのかな、なんて考えて、夕日が滲む。