日も傾き始めたころ。 俺たちは人の少なくなった公園のベンチに座った。 二人で遠い夕日を眺める。 ふっと隣に目をやれば、赤く照らされた日和の横顔がある。 いつもより、少しだけ大人っぽく見えるそれに、妙な焦りのようなものを感じた。 「疲れた」 俺がそう呟くと、日和はふふふと小さく笑って、夕日を見たまま言った。 「礼生くんは目立つからね」