「うーんっ、おいしいっ!
幸せだぁっ!ね、礼生くん?」

「安い幸せだな」


そう言ってからかえば。


「礼生くんだって、幸せそうだよ!」


そう笑いかけられる。



確かに、俺も幸せだと思う。

そして、それは日和が笑っているからなのか、それはソフトクリームがうまいからなのか、なんて考えみる。


バカバカしい疑問だと思った。

……バカバカしい、か。






それから、俺たちはショッピングモールを一通りみて回った。

ニコニコとずっと笑顔な日和と、表情のない俺は。

周りにはどう見えただろうか。

これも、バカバカしい疑問だ。