「どれがいい?」


少しだけ目を細めながら、優しく問いかけてくれる礼生くん。


さっきまで無視してたくせに…、なんて頬が膨らみそうになったけど、そのかすかな笑顔だけで許してしまう。


「えっ…と、ストロベリー…」

「は?」



あたしの声が聞こえなかったのか、礼生くんは耳を寄せてきた。



「あのっ、ストロベリーで!」

「ん。ってか、さっきくらいの声だと俺と日和の差はキツい」



……あ、そっか。

あたしと礼生くんの身長差だと、おっきい声じゃないと礼生くんに届かないのか。