「だから、好きじゃないよ」 好きになんてなったら、礼生くんの側にいられなくなっちゃうから…。 「ふーん…」 みっちゃんは、何か納得いかないみたいな顔をしている。 ごめんね、嘘ついてごめんね。 (和泉め、よくも…、 あたしの日和をこんな悲しい笑顔にしやがって…っ!! あたしが日和を絶対幸せにしてあげるっ!!) あたしは、みっちゃんが心の中でこんな決心をしていたことを知らなかった――。