「うるせぇな」 キライなら、んなことすんなよ。 俺だって男だ。 そんなことをされれば、嫌でも性欲が沸いて来る。 「だって、ほんとだもん」 それに… 何てったって、俺はコイツに惚れてる。 惚れてる女に触れたいと思うのは、仕方ねぇだろ? だが、コイツの思うままに動くのは癪に障る。 「…うるせぇ」 冷たい声でそう告げれば、アイツは満足そうに微笑んだ。 あー、またか。 「祐介、キライ」 するりと絡めていた腕を離し、アイツは俺に背を向けた。 アイツのふわりとした茶色い髪が揺れる。