彼女は店長


「…バムッチクンの下宿って南よね」

化粧室で顔と髪を直してきた店長は、床に落ちた名札を拾いながら言った。

「…電車、まだあるから」

「私の家、おいでよ」

「…酒はある?」

「途中で買っていけばいいわ」

シャツのボタンを止めながらオレは頷いた。

オレたちは戸締りをして店をでた。