私はその時、土曜に撮った親友とのプリクラを、手帳に張っていた。


ガシャン!派手な音に気付いた私は冷静だった。何故かって、どうせ不器用な母が皿を落として割ったのだから。

私は、犬が破片を踏まないように、抱き寄せようと階段を下りた。何故か、母親はその場に立ち竦んでいた。

母親の視線は、毎日この時間にやっているニュース番組だった。

「月井文明被告は、『別に、誰でもよかった。仕事のストレスを晴らしたかった』と、供述していたそうです。」

いつも見ているはずのアナウンサー。

なんか、憎い。