図書天使-生きたくて死にたくて生きたい-

それから伊与田さんは、狭いところで眠りについた。

次の夜も、学生や老婆、老父、柄の悪い若者までもを脅し、金を手に入れていった。


私が不思議に思ったこと。

お金を伊与田さんに渡し終えると全員、笑顔になって帰っていく。

――――

次の日、早起きをした伊与田さんは、病院に駆けつけた。

向居(むかい)と書かれた病室に入っていく伊与田さんを私は追ってみた。

「母さん、こんなに金、貯まったぞ?手術まで、あと200万か・・・。」

伊与田さんは、倒れこんでいる女の人にそんなことを言っていた。

「あんた、本当に悪いことはしていないだろうねぇ?ちゃんと働いて稼いだお金なんだね?」

「母さん・・・。」

「あんたは幼くして母を亡くして、こんな縁もないおばさんを受け入れてくれてさあ・・・。そして、私を守ろうと、必死にこんなにお金を・・・。」