『華奈!』 力強く引っ張られた。 もう言葉が出ない。 涙だけ… 振り向かされた私は、大介についたキスマークを見た。 香は嘘つかないから… それを、人差し指でなぞった… 大介は私のものよ! そう言わんばかりの印。 また、由香里の大介に戻ったんだね。 『華奈、これキスマークなんかじゃないから…』 『………』 無言でティシャツの首元を下げ、じっくり見た。 ぶつけた? まさかこんな所。 『ふふっ…』 泣きたいのか笑いたいのか分からない…