夏とサイダーと500円玉【短編】

「ばあちゃん、ありがとう!」

それを落とさないようにしっかりと握りしめて、当時坂の下にあった駄菓子屋に俺は駆けて行った。

途中で同じように帰省していた夏乃と出会い、連れ立って歩く。

その内、何か買ってと駄々をこねる彼女と喧嘩してしまって、500円で何を買おうかとわくわくしていた俺は意気消沈してばあちゃん家に帰った。