「その人も、多分ミチルのすべてをわかると思う」



「だから俺だって」



「無理だよ。何よりもミチルが大事?」



・・・確かに。金よりも大事か?取り巻きの女よりも。かっこいい自分の顔よりも。自分の顔が傷ついても、ミチルを守れるか?俺は。



「ほら、考えてるでしょ」



「うっせーな!」



「だから」



風がビュウッと吹いた。



「あたしにすればいいの」