そして、その後の授業を終えたうちと秀は
放課後、実行委員の集会に出席するべく
生徒会室に向かった。
「ねぇ秀。今日の集会って何時までだっけ?」
最近は放課後も委員会があってなかなか広報部に行けないから仕事を葵君に任せっきりだから。
今日くらいは行きたいなぁと思って。
「何時までっては特に決まってない。仕事が終わるまで。」
「え~…。うちたち仕事終わりそうになくない?」
あのプリントやら資料やらの量を見る限り、相当な時間を要するはずだ。
「そうだなぁ…。居残りしなきゃだよな。」
今日も行けないのかぁ…。
葵君に対して申し訳ない気持ちと
なぜか悲しくて寂しい気持ちになる。
一応、今日も行けないってこと伝えなきゃなぁと思ってると
タイミング良く廊下の曲がり角から
葵君が出て来た。
葵君はうちと秀に気付くと
一瞬顔を曇らせたように見えたが
すぐに
「蘭ちゃん!今日も部活来れへん?」
とびっきりの笑顔で聞いて来た。
「ごめんね…。委員会の仕事終わりそうになくて今日は居残りしないといけないんだ。」
「そっか~…。蘭ちゃん来てくれへんなら楽しくないけど…。仕事は俺に任せとき!」
親指を立てて、ニカッとした笑顔の葵君。
「ありがとう!葵君にかかってるからね~!帰り遅くなると思うから先に戸締りして帰ってていいからね。」
「了解。んじゃ、仕事頑張ってな!」
ばいばい!と言いながら去って行った葵君。
うちたちも生徒会室へと足を速めた。
