最低の恋を、してみました。

一通り回って、あたしは決心した。



ナオにも何か書いてもらおう。



スペースはその為に空けておいた。



ナオは教室の隅っこを仲間たちと陣取っている。



またゲンの言葉を思い出す。



周りにあいつらがいる時のナオを気を付けて観察してみて―



観察するには、今が一番で最後のチャンス。



あたしは真っ直ぐにナオのいる所に向かった。



周りの奴らがあたしを見る。



そんな事は気にしない。



お前らなんかどうでもええねん。



「ナオ、何か書いて」



卒アルを差し出す。



いろんな期待を込めた。



卒アルにメッセージを書いてもらえる事自体に対しての期待。



それと、ゲンの考えが思い過ごしやっていう期待。