麻美の隣の椅子が空いていたから、あたしはそこに座った。


「琴、何かされたの?」

「え?」

「さっき凄い驚いてたけど、大丈夫?」

戻るやないや、そう麻美に聞かれた。


「あ、うん。大丈夫!驚かせちゃってごめんね」

あたしがそう言って笑うと、あたしとは比べものにならないくらい、麻美は可愛い笑顔を向けてくれた。


ふと、教卓の方に目をやると森川くんと目が合った。

でも、それはすぐに反らされた。


逃げるようにして森川くんの元を去ったから、気分悪くしちゃったんだと今更気付いた。