それからのあたしは、意識しないように努力した。

三年生自体に、目を向けないようにしたり、麻美が先輩と一緒に居る時はなんだかんだとそこを離れたり、違う所に目をやったりしていた。

常に神経を集中させて、先輩に気をとられないように頑張っていた。


でも…、


「琴ちゃん」

こういう事態って避けられない。


トイレにでも行こうかと、ひとりで廊下を歩いていたら、後ろからポンポンと肩を叩かれた。

振り向いたら辰先輩が居て、騒がしいはずの廊下が、一瞬時間が止まったように思えた。

一気に頭の中が、真っ白になった。