空色を見て、そろそろ帰らなきゃ、と重たい体と心を持ち上げて、下に降りた。
教室には誰の姿もなく、とても静かだった。
いつも騒がしい教室とは思えないほど、静寂で少しだけ寂しくなった。
そして、わたしの机の上には《サボりかぁ〜?(笑)》と友達からのふざけた置き手紙があった。
今のわたしには、それがなんだかとても嬉しくて、その手紙を制服のポケットにしまい込んだ。
どうってことのない置き手紙だけど、きっとこれが1番わたし達らしい。
鞄を持ってトボトボと玄関に向かった。
上履きから靴に履きかえた所で、気が付いた。
「………彰吾…」

