「楽しかったなー、今日は」

荷物も辰くんが全部持ってくれていた。


「そうだね、私も楽しかった」

「今度は勝とうな!!」

「うん!!」

すると、後ろからクラクションを鳴らされた。


辰くんはとっさに私の腕を掴んで、私を内側にして、辰くんは車道側に交換した。


「…ありがとう」

「ごめん、気ぃ効かなくて」

「そん―――…」

「そんなことないよ」って言おうとした言葉は、政人と政人の隣を仲良く歩く女の子の姿を見てどこかに消えた。