「今日ちょっと体調悪いんだ。一緒に食べようと思ったけど食欲なくて…」

わたしは嘘が上手くなった。

嘘をつくって事に、抵抗もなくなった。


「でも彰吾の分、作ってきたから食べて」

「具合、大丈夫なのか?」

「うん、平気。ごめんね」

それだけ言って、わたし達ふたりを見てる友達にもう一度頭を下げた。

これで話は終わり、って合図。


「あんまり無理するなよ」

そう言って、彰吾は友達のもとに戻って行った。