結婚の条件《オオカミ秘書の恋愛指南》

俺は社長室に戻った。


頬を濡らし泣きはらした瞳で俺を見つめる杏里。



「話は終った…」


俺はデスクにちゃんとした決算報告書を置く。



杏里の拘束を解いた。



「手荒な真似をして悪かった…」


精一杯優しく…杏里を抱き締める。


「離して下さい…」


杏里は俺の胸をありったけの力で突き飛ばす。


「・・・」