結婚の条件《オオカミ秘書の恋愛指南》

「昨日メールでお話した。ハケン秘書の栗原さんです」



「初めまして…中尊寺社長からご依頼…頂き、『SES』から来たハケン秘書の栗原洋貴です」



勝手に私のケータイを触って、叔父様にメールに打っていた洋貴さん。


完全に彼のぺースにハマっていた。



「ハケン秘書ね・・・」


叔父様は苦い表情。



「社長専属の秘書を雇う程…ウチは…」
溜息まで漏れる。



「私のポケットマネーで雇いますから…会社には迷惑かけません!」


「社長がそう言うなら…いいけど…今日の役員会議の時に他の役員たちにも紹介してくれたまえ」



「あ、はい…ありがとうございます!!常務」



私は叔父様に頭を下げた。