結婚の条件《オオカミ秘書の恋愛指南》

私の身体は粟立ち、自然と瞳に涙が潤み始める。



その様相で洋貴さんは激しいキスを止めて、唇を離す。


顔も元の位置まで、離してくれた。


強引に奪われるのはどうしてもイヤ。
初夜に寝ちゃった私が悪いけど…

初めて時はロマンチックに優しくーーー・・・


オオカミさんでも牙を向けて欲しくなかった。


「オトナのキスごときで、泣くなんて…お子様だな…」


「・・・」


洋貴さんは私の瞳に滲んだ涙を指で拭う。


「…ふっ」


洋貴さんは半ベソの私を見て、面白げに笑う。