「お、お待たせしました・・・」



バスローブの姿で杏里がやっと、リビングに戻って来た。


メイクを落として素顔の杏里。
ほんのりと上気して赤く火照った頬に俺の心臓は射抜かれたように鼓動が高鳴る。



何の色気も感じない年下女のはずなのに・・・



俺は心臓音を跳ね上げる。
身体まで昂ぶって来た。



「先に…ベットで待ってて」


「あ、はい…」


俺は彼女に悟られまいと慌てて、バスルームに急ぐ。



仕事が忙しくて、夜はサボっていたからな。
単に、生理的本能だろう。


俺はそう自分に言い聞かせて、シャワーを浴びた。