「・・・」


それがお前の望みーーー・・・



「分かった…後でスイートに行くぞ」



「は、はい…///」


テレくさそうに頬を紅潮させて、消え入りそうな声で返す杏里。
とっくの昔に捨てた思ってた良心を俺の心の中に呼び覚ました女。


食事を終え、最後のデザート。


俺はコーヒーをゆっくりと飲みながら…窓の夜景をぼんやりと見つめ、目の前の杏里を見た。



「・・・」
杏里はフクザツな表情でデザートのアイスを食べる。
スプーンを持つ手が小刻みに震えていた。



「寒いのか?」


「いえ、あ…」


「手が震えてる…」



「こ、これは・・・///」