写真も撮れず…私たちはサロンを出てしまった。



あんなに弾んでいたキモチが今は…洋貴さんの不信感でいっぱい。



「沙織さんの言葉は本当ですか??」



「…ああ~」


洋貴さんは全く否定しなかった。

立ち止って、私の方を振り返る。


「・・・前にも言っただろ?犯罪スレスレのコトをして来たと」



罪悪感の欠片なんて一つもない開き直った表情。


私は思わず、洋貴さんの頬を平手打ち。



「…警察に捕まらなければ…何をしてもいいんですか?」



「……今は後悔してる…」



「あなたは詐欺師だし、私は何を信じればいいのか分かりません」


「俺自身を信じてくれ…杏里」