「イヤでも無理に連れて行く…。お前をあの邸宅には一人では帰さない」


「えっ!?」


「……お前の一人の力では…これから起こる未来を変えるコトは出来ない。俺はたくさんの嘘を付いて来た…。でもこのキモチだけは真実だ!俺はお前を本当に愛してるんだ。もうこの際…玉の輿に乗れなくても構わない。お前が傷つける全てのモノから守りたい…俺を信じて付いて来てくれないか?杏里」



「洋貴さん・・・でも…全然、最近…私にキスだって・・・」


「盗聴器の仕掛けられた部屋で…する気にはなれない・・・。それに次キスしたら、キスだけでは済まない…」



「/////」


「誰にも邪魔されない…俺の部屋に来い…。そうしたら、キスしてやる」


俺は杏里の右手を掴まえた。



「ひ、洋貴さん…」


「・・・」