ドラゴン・・・。


昔本で読んだことがある


架空の存在


そうだったはず


なのに・・・。
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「なにっ…ドラゴンの目撃・・・!?」



「はぃ・・・。街人が数名・・・。海で見かけたそうです」



家来が眉間に皺をよせ、膝を付く



「ばかな・・・。ドラゴンは存在しないのだ」



どうせ鳥かなにかの間違いだろ。

俺はそう思った


「ですが…。」

「いいから下がれ、俺は忙しい」


ばからしい・・・。足手にしてられなぃ

家来は頭を下げると部屋をでていった


昔父上からなんどか聞いたことがあるドラゴンの存在

凶暴で、翼があり、火を吹く

すべてを焼き尽くす、跡形もなく


「考えるだけ時間の無駄だな・・・。」


窓を開けると温かい風が吹き抜ける