「沙良ぁーッ、先生がいらっしゃったわよー」 ママは笑顔であたしを呼ぶ。 「あ…沙良チャン?」 沙良チャンとあたしを呼ぶ男がどーやら家庭教師らしい。 でも、顔はママにかぶってよく見えない。 「ど……ども」 あたしは軽く会釈してリビングへと向かう。 「さあーどうぞ?先生」 ママは先生をリビングまで招いてソファーに座らせた。