「ブレザーは脱ぐなよ」 「えっ・・・?」 櫂也は美桜を指差して、照れくさそうにそう言う。 「なん、で・・・?」 「何でって、ブレザーの下はワイシャツで、そのまた下は下着。まぁ、お前が下着を見せ付けたいなら・・・」 美桜は水を手ですくい、櫂也にかけた。 「つめっ、お前!」 「そうじゃなくて、何で、ここに?」 櫂也は足で水を蹴って、水しぶきをあげる。 本来なら、あと一時間後くらいに登校するべきなのだ。 美桜はこの姿を見せたくなくて、一時間半前に薔薇園に来ていた。