美桜はそう言うと、バツ悪そうに出て行った。



――バタン



大きい音をたてて、生徒会室のドアは閉まった。




「櫂也くん・・・。」



「あいつを変えたら、西園寺を継がなくていいんですね」



「あぁ、君が戻りたい生活に戻ればいい」




櫂也は桜羅の言葉に笑った。



「本当に、金持ちは庶民を馬鹿にしすぎている。皇堂莱華も大道寺桜羅も・・・根っこは金持ちで、腐ってる。じゃ、俺は俺でやりますから」




櫂也はそう言うと生徒会室から出て行った。




「大丈夫ですよね。庶民を馬鹿にする美桜と、金持ちを馬鹿にする櫂也・・・二人が関われば、お互いいい方向に行くんですよね?」



「莱華ちゃんと俺の計算上は・・・ね・・・」