犬養は、突然に車を止めた。 「犬養?時間に間に合わないよ?」 「お嬢様。いいのですか?本当に」 犬養は美桜をジィーと見た。 美桜は首を振った。 「間にあわせて。じゃなきゃ、断りづらくなっちゃうでしょう?」 犬養は笑顔になった。 「まだ大学2年のことだし、待ってみようかな。ここまで自分の足で登ってきそうな彼を」 「美桜さま」 「今まで約3年か4年待ってるのよ。だから後、それくらいは待てるかな?って」