莱華は美桜を見て鼻で笑った。



「どうしたんだ?」



「辛い・・・なって思ってさ。思わず笑っちゃった。美桜は別れてから好きだと気づいたから・・・辛いなって。好きだと分かっていて別れるよりも、凄く残酷だと思う。心をドコに持っていけばいいのか、分からないんだものね・・・」




莱華はそう言うと、資料を來斗に渡した。




「どうして、ここを調べたの?」



「ん?今、凄く勢いがあってな、俺が頑張らないと、皇堂が抜かれちまうんだよ。西園寺に抜かれただけあってさ、頑張らないとな・・・・って」



「今更ね。でも、面白そうね」



「また計算かよ。」




莱華は頷いた。




「その資料には、未来が見えたからさ」



「だろう?俺もそう思うんだ」




莱華と來斗が話していると、美桜が走ってきた。




「じゃ、俺は」



「うん。バイバイ來斗」