「お嬢様。しばらくそのままで、動かすのはあまり良くないですから」




「えっ・・・・・?」




「犬養さん!早く連絡を!この分の給料はきちんと頂きますから!」




「井上・・・?何故・・・・」




井上は、美桜に微笑むと「それは後で」と呟いた。





「お嬢様、重いでしょうが、もうすぐで救急車が来ますから。交通路よりも、学園の中のほうが時間かかりそうですね・・・まったく金持ちは無駄に大きくするんだから」





「・・・・・・・・」




美桜は黙ったまま、櫂也の苦しそうな顔を見ていた。




「どうして助けるのよ・・・・馬鹿」